お知らせ

令和5年度 第29回栃木県GMP・QMS等事例報告会

令和6(2024)年1月29日(月)、宇都宮市内のホテル東日本宇都宮において、栃木県との共催により「第29回GMP・QMS等事例報告会(旧GMP関連研修会)」を開催しました。4年ぶりの実地開催となり、県外企業も含め110名の参加がありました。

事例報告会は古賀理事の司会で開会し、富永会長と永井薬務課長のあいさつの後、髙阿田理事と半田理事が座長となり、会員企業での日頃の取組み事例や研修成果、行政からの指摘事例等について発表がありました。

また、薬務課の長谷課長補佐より骨髄バンクについて説明がありました。

最後に薬事工業会より、令和4年度から実施している「製造管理者等交流会」について、オブザーバーとして参加している竹内副会長から会の説明がありました。

演題1 「品質、生産性、労働安全の向上を目的とする「3Z活動」への取り組み」

発表者 グラクソ・スミスクライン株式会社 生産部錠剤・液剤包装課 金田 拓朗 様

演題主旨

モノづくりを生業とするメーカーにとって、生産工程における品質及び生産性の向上は絶えず存在する課題であり、それには日々の地道な改善活動が不可欠である。またそれらの前提であり生産活動の基幹となる社員の労働安全についても、同様に継続的な改善活動が必要な優先事項である。これらの改善活動では、生産に携わる従業員一人一人が常日頃から改善意識を持ち、またそれを容易に提案できるような環境が重要であるが、そのような文化や環境の構築についても改善活動自体と同様に日々の地道な取り組みが必要である。
そこで弊社では、品質、生産性、労働安全の三点に焦点をあて、各従業員の能動的な改善活動を促すための取り組みとして「3Z活動」を実施している。ここでは弊社で実施している3Z活動の概要と、従業員一人一人が日々の業務から改善活動に関与できることを目指した仕組みづくりについて紹介する。

演題2 「貼付剤の特徴とSDGsに向けた取り組みについて」

発表者 久光製薬株式会社 宇都宮工場 工場長 谷田 宣文 様

演題主旨

貼付剤(経皮吸収製剤)は経口剤等の他の剤形と比較して、副作用を低減できる、効果が持続する、嚥下困難な患者に使用できる、介護者が投与できる等のメリットがある。当社ではこれらの特長を活かして、貼付剤を様々な疾患の治療に活用している。一方、貼付剤は他の剤形と比較して廃棄されるゴミの量が多い。そこで、当社では、使いやすく環境にやさしい商品づくりを行うため、貼付剤の利便性を高めるための製品改良を行いつつ、SDGsに向けた取り組みを積極的に進めている。当社での取り組みの事例として、薬袋、ケース等の省資源化、CO2排出削減等の事例について紹介する。

演題3 「資生堂那須工場における品質カルチャー醸成について」

発表者 株式会社資生堂 那須工場 技術部品質保証G 田口 暁子 様

演題主旨

●資生堂那須工場は2019年12月に稼働
●医薬品業界出身者・従来の資生堂の考え方の融合をしながら実務的には問題なくGMP管理は進めることができている。
●品質は「ヒトの質」が作るという考えのもと品質カルチャー醸成に取り組む。
●品質カルチャー醸成の取り組み例について案内する。

演題4 「最近の薬務行政について」

発表者 栃木県保健福祉部薬務課 薬事審査担当 野村 向平 主任

演題主旨

最近の全国での行政処分事例を踏まえた、栃木県の取組みを紹介するとともに、本県の医薬品GMP調査、医療機器・医薬部外品・化粧品製造業等における指摘事例について説明する。